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10月 おひとりさまの老後

(著者)上野千鶴子(東京大学教授、法研)*平成20年3月21日第28刷発行
<きっかけ>
・別著者だが「おひとりさま介護」が役に立ったので「おひとりさま」繋がりで更に2冊読破した内の1冊。この言葉をメジャーにした元祖的本で「誰でもいつかはおひとりさま」という視点は大事だと思う。
・著者はフェミニズム等の研究で著名だが、残念ながら専門分野の本は読んだことがない。昨年「経済セミナー」の「当事者主権で変わる社会」での論考に感銘を受けた覚えがあるが、どちらかというと遙洋子さんの上野ゼミ体験本のイメージが強かったが、本書の筆致は大変軽やかで常識的(説得力ある)。ただ、執筆動機が既存の老後本に異を唱えるためなので攻撃的意見は随所に散見(ちなみに、その時の経済セミナーを見たら、「社会保障の不都合な真実」の鈴木先生が「生活保護ダム論」を寄稿していた。どこかで読んだ議論と思っていたが(09年8/9月号))
<内容>
・第1章の「ようこそ、シングルライフへ」は、現時点となっては常識に属すると感じられることばかりで、この本がそういう常識を世に広めてきたのだということがよくわかる。様々な体験談がリアル。「(子どもの)一緒に暮らそう、は悪魔のささやき」などは色々なところで引用されている。
・第2章の「どこでどう暮らすか」は、最近よくテレビネタにもなっているテーマについて、様々な分野について論じ、考える素材を提供している。(寝たきり、認知症になっても住み続けられるか、都会か田舎かの選択には、人間関係と介護資源がポイント、老年学研究者の実験から「都会で老女であることは危険なこと」なので「身を守るルールを自分で決める」など)
・第3章の「だれとどうつきあうか」は、高齢期の一人暮らしが寂しいでしょうという声を「大きなお世話」と拒否し、現実にも、同居老人の自殺率の方が高いことなどから、友人のネットワークの大切さ、メンテナンスの仕方などを具体的に教示している。さみしい(ロンリー)とひとり(ソリテュード)を区別しようと説く。
・第4章の「おカネはどうするか」は、老後の生活資金についてあれこれノウハウが述べられているが、その中で、京都在住の時、市役所にリバースモーゲージを提案し、断られたエピソードが載っている。
・第5章の「どんな介護を受けるか」は、PPK(ピン・ピン・コロリ)思想をファシズムといい、サクセスフルエイジングや満足死に毒づき、「ゆっくり死ぬのが人間だから、寝たきりになっても安心して生きられるのが文明」と主張。そして、介護される側にもノウハウがいる、として「介護される側の心得10カ条」を記す。確かにどれもその通りで、著者が言うように「良い商品(介護サービス)は賢い消費者が育てる」のであろう。
・第6章の「どんなふうに「終わる」か」は、現行の窮屈な相続制度の下で自分の財産を死後も有効に活用するノウハウについて述べている。この中に、先日文化勲章受章の決まった脇田晴子さんが、自分の名前を冠しない賞(女性史学賞)を創設されたことも書かれている。そして、最後の迎え方として「ひとは生きてきたように死ぬ、孤独死は怖くない」として「死に方5カ条」を掲げる。すごい方だ。以上

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2010年10月30日 | コミュニケーション | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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