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11月 「「協調・対話」重視のグローバルトレンドとADRモデル」など

(著者等)京都弁護士会「紛争解決センター」10周年記念講演レジュメ「「協調・対話」重視のグローバルトレンドとADRモデル」(小林学)、法学セミナー2007年7月号特集「新しいADRの世界を見る」(和田仁孝等)
 *ADR;裁判外紛争解決手続
<契機>
 少なくなるパイを分け合う時代になると、残念ながら各種トラブルは増えていくと思う。そのとき一番良い解決法は、対話型でお互い納得し合うことだと思う。先日、そのような解決の仕組みを充実させていこうという京都弁護士会の意義深いイベントが開催された。そこでいただいた資料(残念ながら講演は聴講できず)と、以前購入していた法学セミナーの特集記事を読み、対話型紛争解決方法の現状と将来展望について学んだ。
<概要>
(1)「協調・対話」重視のグローバルトレンドとADRモデル(桐蔭横浜大学準教授小林学)
 ・アメリカで、50年代以降、訴訟爆発の対策としてミディエーションムーブメントが起こり、多様な調停モデルが開発された。日本では、ここ10年ほどの動き
 ・「競争・対立」のフィロソフィー(「他人の物差し」で勝敗や序列化)から「協調・対話」のフィロソフィー(各自が無限の可能性を秘めたオリジナルの存在)へ
 ・「協調・対話」重視のグローバルトレンド;ゲーム理論(非協力に対する協力の優位)、統合的交渉理論(立場ではなく利害に焦点を合わせよ)、マイクロクレジット(債権者との協調による債務者のエンパワーメント)等、根底にあるのは「可能性を引き出すツールとしての協調・対話」
 ・その中で、従来の調停などの問題点が明らかとなり(「競争・対立」のフィロソフィー、他人の物差しによる解決)、協調・対話のフィロソフィーによるミディエーションに脚光
 ・ADRの現状;全体の支配的トレンドは依然として競争・対立のフィロソフィー
 ・新たなフィロソフィーはなぜ共有されないか;①コンフリクトに由来する困難性(競争・対立に親和的)②専門家に由来する困難性(指示的姿勢の傾向)③法律家に由来する困難性(競争・対立の世界の住人)
 ・法とは、人を枠組みの中に強制的・権力的に押し込めるもの(競争・対立のフィロソフィー)だが、対話や議論を中心に据えて法を捉える立場(田中成明教授の対話的合理性など)もある。外的な法の世界の競争・対論と内的な法の世界の協調・対話のモード切替という高度の専門的判断が法律家に期待されている
  (以下、法律家、士業団体にとってのADR戦略の話のため省略)
(2)新しいADRの世界をみる(*発行年(平成19年)4月にADR法が施行)
 ・総論 ADRの基礎知識(早稲田大学教授和田仁孝)
  ADRを「裁判準拠型(裁判の補完・協働機関)」と「対話自律型(独自の自律的機関)」のいずれと捉えるか。ADR法は前者を想定し、日弁連はよりその性格を強めようとしているが、ADRを当事者間の私的自治を目指す対話のフォーラムと位置づける後者は、ADRに新しい視点を提供している。
 ・対話型ADRをどう理解するか(法政大学教授佐藤彰一)
  ミニ裁判所型のADRの将来展望はあまりない。紛争処理のプロセスは交渉のプロセスであり、また、カウンセリングの側面を見逃すことができない。関与第三者には紛争処理のセンスが問われる(→ケア型ADR)
  紛争処理の役割は、利用者の成長を助けること、すなわり利用者が自分をケアし、他人をケアすることができるようになることを支援することである
 (以下、医療事故紛争ADRの構築について現状の紹介や提言がなされているが省略)
<感想>
 裁判手続との難しい関係(自由に話したことが不利な証拠として採用されるなど)があるかもしれないが、基本的には、対話型ADRをもっともっと拡充させないといけないのだと思う。
 その際、士業団体やNPOなどが中心になるのだろう。その場合、一方当事者が行政のとき、行政側はそこに誠実に参加することが必要だが、意志決定の仕組みに法的制約があることもあり、なかなか難しいかもしれない。
 その場合、少なくとも自身が当事者になる場合、自身で行う(当然相手方に信頼していただける公正性と透明性が必要だが)ことも考えられるのではないだろうか。
 いずれにしても、上記佐藤教授の「紛争処理の役割は利用者の成長を助けること」はキーワードだと思う。そのためには、結局従事する人の資質と誠意が一番重要になるのだろう。それと、一定のADRにも民事法律扶助の適用は必要だと思う。以上

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2010年11月06日 | コミュニケーション | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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