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11月 激突!~検察、暴力団、弁護士会・・タブーの権力と対峙した弁護士の事件簿

(著者)猪狩俊郎(弁護士、いわゆるヤメ検で、本書の出版前にフィリピンで変死)*10年9月25日初版1刷発行
<経緯>本屋でたくさん平積になっており「異端か果敢か、死を賭した回顧録」の帯が強烈だったので購入。お名前も存じなかったため、変死の報道も記憶にないが、本書を読む限り、強烈な個性と(原則実名を挙げて攻撃しているので)敵は多い方だろうとは思うが、内容は極めてまっとうで、社会悪をどうなくすかということを一貫して追求されてきた方であることがよくわかるし、仕事の役に立つこともいろいろ書いてある良い本だと思う。名前を挙げられた方は、確かに異論もあるだろう(橋下大阪府知事も著者の関わった悪質応援団を野球場から追放する運動の中で、後に逮捕された私設応援団の団長の代理人として登場)
<概要>
・第1章(検察との対峙)では、まず、著者が新井将敬代議士の自殺現場に立会う場面から始まり、新井氏が「捜査の締めくくりに議員バッチを掌中にして完結させる当時の特捜部の捜査スタイル」を考えない無責任な人たちの助言に従った結果追いつめられたことを悔やむ。
・また、弁護を引き受けた竹内茨城県知事の収賄事件では、被告人を長期拘留したまま審理を続ける「人質司法」を常識と考えていた検察の中にあって、被告人の保釈に同意した当時の宗像特捜部長を高く評価するとともに、訴訟を急ぐ裁判官が弁護側に有利な発言を速記録から削除させた疑惑も語られる。
・第2章(闘う検察官として)では検事、訟務検事時代の、第3章(闘う弁護士として)と第4章(反社会勢力と渡り合う)では弁護士時代のエピソードが語られるが、リアルすぎて、書くのがはばかられる。
・第5章(弁護士会の内幕)は仕事にも役にも立ちそうなので少し詳しく記載する。
 (1)民暴対策委員長として
    平成14年春から著者らが取り組んだ研究の成果「業界別民暴対策の実践~暴力団排除条項の法理と活用」が契機となって政府指針ができたこと、個人情報保護法で暴力団情報データベースの作成の危機も乗り切ってきたことなど
 (2)万引き防止への挑戦
    平成15年から東京都の依頼を受け「万引きに目くじらを立てる」アクションプランを策定
 (3)野球場から暴力団を追放するまでの一部始終~抵抗勢力・日弁連との確執
    暴力団系私設応援団の目に余る横暴ぶりを憂いた読売新聞法務部長からの養成で二人三脚、ボランティアで奮闘する模様がリアルに描かれる。巨人、ロッテ、楽天以外の球団は他人事又は反対だったことなどの実情も。
 その中で、私設応援団側が大阪府にNPOの認証を受けようと画策したので、太田知事に強く要望し結局不認証にできたこと、応援歌を無断で著作権登録して資金源としていたのを告発し封じるなどし、最終的に野球協約の中に暴排条項を入れさせる基礎を築くような活躍する。
 しかし、その過程で、悪質応援団排除に消極的な中日とソフトバンクを支援する名古屋、福岡弁護士会を公然と批判したことから、日弁連と折り合いが悪くなっていく。
 (4)振り込め詐欺防止作戦の展開~消極姿勢の弁護士会に挑む
    平成16年5月、振り込め詐欺が大きな問題になると考え、役割を終えた弁護士会のヤミ金対策委員会を不正請求対策委員会に衣替え、17年9月東京都と振り込め詐欺連携体制の構築を合意、弁護士会の中にホットラインの開設等をしたが、足下の弁護士会(第1東京)に反対され、結局民暴対策委員長も辞めさせられた。
    詐欺側から押収した金を被害者に返すスキームがなく苦労したが、被害者に請求させる「差し押さえ方式」で3億8千万円を回収
・その他、「あるある大事典」検証の調査小委員長としての経験など、実名入りのエピソードが満載。以上 

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2010年11月21日 | 法律、ルール | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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