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12月 ペンタゴン報告書 中華人民共和国の軍事力(2009年版)

(著者等)
 ペンタゴンが2009年3月25日にアメリカ議会に提出した報告書の全訳
<きっかけ>
 中国の軍事動向を初めて「地域・国際社会の懸念事項」と認定した新防衛計画基本大綱が今月17日に閣議決定され、それを巡って色々議論がなされている中、一番大事なのは彼此の現状がどうなっているかという事実の共通認識だと思い、以前買ったままになっていた本書を読むこととしたもの。
<概要>
(1)中国の戦略を理解する
 ・「中国の指導者は21世紀の最初の数十年を、地域的、国際的な条件が一般的に平和的であり、中国の地域的な卓越への台頭と全世界的な影響力にとり助けとなると考えている」
 ・「中国指導部の戦略的な優先的事項は、中国共産党の統治の永続化、経済成長と発展の永続、国内政治の安定的維持、国家主権と領土的一体性の防衛、大国としての中国の地位の確保である」
 ・「中国の戦略的行動を形成する上で、市場と天然資源、特に金属と化石燃料への確実なアクセスへの依存がますます重要な要因なってきている」
 ・「中国の現在の戦略は、経済発展に有利な環境を確保するため、対外的緊張を管理することであるが、それを実現する方策について、小平流の中国の過剰な国際的責任を避ける立場、中国がより活発で建設的な役割を果たすべき(周辺国に脅威を与えず)とする立場、中国をいじめる米国に対抗するためもっと強硬で自己主張的である必要があるとする立場などがある(が、12年の第18回党大会前に戦略の変更はないだろう)」
(2)中国の軍事戦略とドクトリン
 ・「中国の軍事戦略である「積極防衛」は「先手を取って的を殲滅すること」」「指導者たちは、中国の経済的、政治的力は海へのアクセスと海の利用に依存しており、強力な海軍にはこのようなアクセスを守ることが求められていると主張(「第1列島線」のみならず「第2列島線」までの「積極防衛」も想定)
  *列島線;「専守防衛」の説明参照 http://hnakazawa01.blog130.fc2.com/blog-entry-116.html
 ・「過度に秘密主義を好む中国の軍部指導者たちの傾向と、近隣諸国や既存の大国に世界の舞台における中国の影響力の拡大の平和的な性格を知らせて安心させようとする文民指導者たちの目的との間に矛盾が生じている」「秘密や欺瞞への過度の依存は、したがって、中国の能力、ドクトリン、戦略環境について外国人を混乱させるのと同様に、中国の指導者たちを混乱させることにもなり得る」
(3)兵力の近代化の目標と傾向
 ・「中国の軍事力は、台湾の独立を阻止し、北京の意向に添った条件で台湾が交渉せざるを得ないようにする能力(接近阻止、地域拒否能力)の確保に焦点」
 ・「短距離弾道ミサイルSRBMを1050~1150基、中距離弾道ミサイルMRBMを増強、対地巡航ミサイルLACMを150~300基、空対地ミサイルASMを保有・・・・・(以後、核兵器や宇宙開発などの戦略的能力について記述)」
 ・「中国の兵器購入などを分析すると、台湾以遠を考慮し、第2列島線をも超えて海洋の権益を守り増強せんとの中国の願望を反映している」
(4)兵力の近代化のための資源
 ・「北京の長期的目標は、人民解放軍の近代化の目標を満たすとともに、世界兵器貿易における最上級の生産国としての競争力を備えること」
 ・「中国の(公表された)軍事予算はここ20年間年率2桁の伸び率で増大、経済全体の成長率を上回る」「実際の軍事的支出を推定することは容易でない」「中国の立法部は人民解放軍予算を監査する仕組みを有していない」「08年9月、中国は国連事務総長に軍事支出の年次報告書を提出したが、標準方式でなく簡略方式」
 ・「人民解放軍は20年までに数隻の空母の建造を検討している」(本書の見立では、15年以前に作戦可能な
国産空母は持てないだろう)
(5)その他
  以下、「兵力の近代化と台湾海峡の安全保障」等の記述が続く。
<感想>
 中国と真に仲良くしていくためにも、外交、安全保障の柱を(ここに書いてあるように)具体的かつ明確にし、国民の共通認識にしていく必要があるのだと思った。それと、やはり心配なのは(本書も危惧しているが)人民解放軍などが中央政府によって効果的にコントロールされていないのではないかということか。以上 

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2010年12月24日 | 歴史、哲学 | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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