スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--年--月--日 | スポンサー広告 | とっぷ

3月 雇用融解~これが新しい「日本型雇用」なのか~

(著者)風間直樹(東洋経済新報社)
<読んだ経緯>
・湯浅さんの本を読み、雇用が、いつから、どうしてこんなに大変になってしまったのか考えられる本を探している中で、3年前に出された本書に遭遇。アマゾンの中古本で購入
<概要・感想>
・「序章ニッポン製造業復活の象徴「亀山」の”パラドックス”」
 「工場誘致を、国内だけでなくアジア各国と争い、過去に例を見ない巨額の補助金で誘致を勝ち取った地方の勝者が手に入れたのは明日なき低賃金労働者の苦悩だった」と書かれているが、その後自体がさらに悪化しているのは承知のとおりである。ただ、では地元としては一体どうしたらよかったのか?と思ってしまう。
・「第1章異形の帝国クリスタルの”実像”」
 これもインタビューに登場する折口氏が破産するなどまったく異なる様相になったが、著者と東洋経済新報社が巨額の損害賠償を起こされながらも追求し続けたことは、少なくともこの問題を「見える化」し、悲惨な状況の改善のきっかけになったと思う。
・「第2章若き「請負」労働者たちの”喪失”」「第3章「外国人研修生」という名の”奴隷」「第4章「フリーター」の描けない”未来予想図”」「第5章パートタイマーの”憂鬱”」「第6章「個人請負」の”悲惨”~労働法”番外地”の実態」「第7章「正社員」を襲う”ホワイトカラー・エグゼンプション”の衝撃」「第8章「医師・教師・介護士」を蝕む”聖域”意識の呪縛」も、偽装請負から出発した著者たちの問題意識が次々と関連する問題に及んでいき、今まで私たちが知らなかった現実を見える化して行ったことがよくわかる。ただ、ここでも、問題が大きすぎて、では企業等は一体どうしたらよかったのか?と考えると、わからなくなってしまう。
・「終章「雇用融解」がもたらすもの」
 ここでは、政府系金融機関の地域経済に貢献した事例が上げられている。私も以前「国民金融公庫」の方々が熱心に支援する姿に接したことがあるので、書かれていることにそれなりに納得した。
・最後に「東洋経済新報発行の趣旨」を掲げている。確かに石橋湛山の流れを汲むこの出版社と記者の心意気はさすがだと思う。また、日本の労働分配率は現状で十分だという議論もあるだろうが、本書に取り上げられた数々の貧困の現実を見ると、苦しんでいる人の可処分所得は、何とかして上げる必要はあるのではないかと思う。ただ、ライシュが名付けた「超資本主義」の下で、どうしたら実現できるのだろうか。力のない自分たちも、無力感に襲われず、少しずつでも勉強し、少しずつでも変えていかなければならないのではないかと思った。別の方の分析とともに、著者の新著「融解連鎖」も読もうと思う。

スポンサーサイト

2010年04月25日 | 福祉、雇用 | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ見せる

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。