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8月 Google問題の核心~開かれた検索システムのために

(著者)牧野二郎(弁護士、岩波書店)*10年6月25日第1刷発行
<読んだ経緯>
・私自身、グーグル以外の検索エンジンなど考えられなくなって久しいが、1つの企業に情報インフラをこれだけ依存していいのかという思いはあったので、それをテーマに据えた(と思われた)本書が発行されると即購入。
・単なる批判や糾弾の書ではなく、新しいシステムの提案で、正直難しかったが、システムに無知な私でも、それなりに問題の所在や今後の動きへの視点がわかる勉強になる本ではあった。
<概要>
・「検索結果は全てではない。村井純は、日本で商用インターネットが始まったとき、「インターネットは社会的経験を持っている人にこそ使ってほしい」と言ったが、私を含め村井のこの指摘を十分理解しなかった」「白雪姫の魔法の鏡のように、グーグルは質問者が期待する(真実でなくても)期待する答えを提供したところに最大の成長ポイントがあった」「これは、利用者に多数意見を見せることであり、最も受け入れやすい仕掛けであるが、多様性を排除したり、社会の柔軟性を損なう危険性もある」「
・「検索エンジンの利用率(07年)全世界ではグーグル62.4%、ヤフー12.8%、3位は中国の国産エンジンでMSNより多い。国別でも概ねグーグルトップだが、中国(撤退前)と韓国は国産エンジンが圧倒的に1位(グーグルのクローラを意識的に排除)、日本はヤフーが1位(←07時点であろうが正直驚いた)」
・「検索エンジンの4つの限界①非Web情報を検索できない②リンクの下流しか検索しない、リンクされない情報は検索しない③検索できない深層Webがある(表層Webの400~550倍あると言われる)④情報大爆発現象にストレージ等が対応できない」
・「検索順位は公正であると信じられている現状に驚きを覚える」「ページランクの公正性を信じるとして、今後はネット人口(リンク数)の増える中国等の企業がアメリカ企業を押しのけるのか興味あるところ」「人為的順位操作(SEO)の影響やグーグル八分問題」
・「現在の検索エンジンは概ね3つの機能を総合して事業展開している。すなわち、ネット上のオリジナル情報全ての複製・収集、解析してオリジナルデータに解析データを付加、オリジナルより膨大となったものをデータベースに格納してサーチ可能とする」「サーチをマーケット優位の発想で行っているため、情報の網羅制や客観性は犠牲になるおそれ」
・本書後半は、著者の考える新しいシステムについて語られる。「データを複製せず、(統一的)インデックスデータの収集、作成にとどめ、ネットそのものをデータベースサーバとして位置づける」「検索エンジンの限界と偏向を克服するには、二つの課題(①収集において網羅性を確保する、②バイアスをかけないで客観的に検索する)の克服が必要」「新しいアーキテクチャーは、今までの検索エンジンを「情報「探索」部分」と「専門的視点から評価し情報提供する部分」に分解し、それを「公開インデックス」で結合させるもの」「検索事業を設備産業でなくし、評価の目利きがあれば誰でも評価サービスに参入できる産業となる」
・著者の提案の基本は「情報収集、管理、サーチという一体化(バンドル化)された機能を分離させ、その上で新しい情報検索事業を展開しようとするもの」であり、「その前には、グーグル等の優秀なバンドリングの壁が立ちはだかっている」が、「既存企業も、戦略的アンバンドリング政策を実施し、さらに成長したIBM、マイクロソフト、電子マネーフェリカなどに学びアンバンドリング化が実現する可能性がある」とし、既存企業自身の決断、後発企業の連合体、既存企業連合、パブリック連携などによる実現に期待可能性を提示している。「最大の問題は、日本においてこれまで欠落していた検索エンジン事業をどのように展開し、次世代の検索システムを構築するかにある」
<感想>
・著者の活動が広がり、日本発の検索事業が実現されることを期待したい。

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2010年08月25日 | 法律、ルール | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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